愛。それは、無償のもの。
果てしなく続く、美しくも卑しい、二面性を持った感情……。

 愛されること。愛すること。
どちらも、強い束縛への誘惑を振り切れない。
狂おしい感情は、止められない。
走り続け、いつか、必ず何かを壊す……。


 愛されたい近くにいたい声が聞きたい抱き締めて欲しい触れて欲しい
欲望が止まらない。
全て欲しいの。あなたの全てが。
その代わりに、ね、私の全てをあげるから。


 私は聖人君子ではないので……ってかそんな人がいたらそれなりにちょっと怖いですが、自分の内側、どこにでもドロドロした汚い感情がたくさん、本当にたくさん転がっていて。
 でも、それに目を背けたら、きっと私は『愛してもらう』資格なんてなくなるのですよ。
自分の中にあるものを、認められないなんて。
自分自身が、自分の中にあるもののことも知らずに、それがどれほど大きくて重たくて汚いか、それすらも『知らずに』、ただ表面のみの……本当は内面を見つめられない中途半端な弱い自分を愛して欲しいなんて、言えない。言いたくない。
自分のことも分からずに、感情のセーブも出来ない子供のままで、愛なんて大切な言葉、使えない。
そんなの、嫌。


 まだまだ未熟な私は、受け止められるかな。
溢れるほども注がれ続けている愛を。
私の中に溜まった澱なんて感じられない、あの人の優しくて綺麗な想いを。
たくさんの無茶な約束を、律儀に守ってくれるあの人を。

 それでも、私は。
あの人の想いに、今の自分の全てでもって、心の底から応えたい。

   『私もあなたを愛しています』 と。


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